第1回WS「述定と存在論」(三田ロジックセミナー共催)

共催: 三田ロジックセミナー

日時・開催形態

  • 日時: 2021-09-03 (金) 18:00-20:00 JST
  • 開催形態: オンライン (Zoom)

参加登録

下記 Google フォームにご記入ください (直前まで登録可能です):

プログラム

18:00-18:55「何が存在と非存在を分けるのか:存在含意的述定の批判的検討」

  • 発表者: 繁田 歩
  • アブストラクト: 「何があって何がないのか」、この問いは存在論を駆り立ててきた根本的な問いである。この問いに、主語や述語が「存在を含意する」ものであるか否か、という観点から今日の分析哲学は応答してきた。直感的に言えば、存在対象は何かを食べたり、どこかに住んだりできる。しかし、非存在対象(例えば、シャーロック・ホームズ)は文字通りの意味ではそのような述語の帰属先とはなりえない。この意味で、存在依存的述定の成否が、翻って対象の存在と非存在を分けているように思える。 しかし、この説明は我々の言語使用に関する「直感」以上のものではない、という問題をはらんでいる。本発表は、このテーマに哲学的な基盤をあたえるための試みである。
  • 紹介予定のトピック (冒頭): 存在論の問いと存在帰結

19:05-20:00「フレーゲのパズルとラッセルの存在論」

  • 発表者: 伊藤 遼
  • アブストラクト: 初期分析哲学史をめぐる一つの標準的とも言える見解によれば、いわゆるフレーゲのパズル、すなわち、固有名の直接指示説は同一性言明が認識価値を持ち得ることを説明できないという問題に対して、直接指示説を支持するラッセルは、固有名の指示対象となり得る存在者の範囲を十分に狭めることで、すなわち、われわれが見知りを持つ対象のみが固有名の指示対象となり得ると考えることで、自らの立場を維持したとされる。 しかし、こうした標準的見解にはいくつかの文献学的な問題がある。本発表では、ラッセルの直接指示説の背後にある形而上学的前提と彼が認識価値を有する同一性言明に与える説明を明らかにすることで、彼の意味論と存在論の変化について新たなストーリーを提示する。
  • 紹介予定のトピック (冒頭): 存在論と意味論
情報は順次更新いたします / プログラムは変更になる可能性があります

企画係

  • 小関 健太郎
  • 繁田 歩